旅の途上

オランダで「小学校教員になるまで」と「なってから」の足跡。

Day180

ロッテルダムからタリスで30分。
ロッテルダムのランドマークタワー
「ユーロマスト」から
天気が良ければ見える街。

アントウェルペン。

司馬遼太郎さんのオランダ紀行では、
ユダヤ人とダイヤモンドの街
として紹介されてる。
アムステルダムが栄えるまで、
ヨーロッパ最大の港だった街。

手の街

アントウェルペン、Antwerpenはオランダ語。アントワープ、Antwerpは英語。

この街はとにかく手の街。

AntはHand。

WerpenはThrow。

という説があるらしい。
かなり脚色するとこんな感じ。

昔々、スヘルデ川にはそれはそれはたいそう大きな巨人がいたそうな。その巨人はスヘルデ川を股越して仁王立ちしており、川を通る船に勝手に税金をかけて好き放題していたそうな。あるときは商船の商品をふんだくり、あるときは船の有り金をすべて奪ってしまい、あるときは船を川の底に沈めてしまうという横暴ぶり。しかも船長さんの命まで奪ってしまうという恐ろしい所業の数々。
その噂は、遠くのローマにまで届いたそうな。当時ネーデルラント地方をも帝国領土にしつつあったローマの大将軍カエサルの甥っ子ブラボーが巨人とっちめることになった。若く勇敢なブラボーはアントウェルペンに着くなり、巨人に戦いを挑んだ。
ブ:「やい巨人!好き勝手して人々を困らせているそうだな!」
巨:「それのなにがわるい?」
ブ:「なんてやつだ…ぼくがきたからには好き勝手させないぞ!」
巨:「小さな人間になにができる。ブワッブワッブワッー」
こうして闘いがはじまったそうな。そして何日にも及ぶ死闘が続きた。そして…
ブ:「えいぃぃぃー!」
巨:「ぐぅわぁ~」
ついにブラボーが巨人の腕を切り落として決着がついた。ブラボーは切り取った腕をスヘルデ川に向かって投げた。それ以来、アントウェルペンのスヘルデ川は平和になりましたとさ。ちなみに、ブラボーの偉業を称えてこの辺りの地域のことをブラバンド地方と呼ぶようになったとかならないとか。

巨人アンティゴーンさん。

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英雄ブラボーさん。

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アンティゴーンの切られた手。
おかげでギガントカンチョーやり放題。

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世界一美しい駅

いままで駅に見入ったことはないです。
でも、ここは見入っちゃいます。

ここ駅?

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駅なのか?

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それとも、駅じゃないのか?

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いや、駅だ!

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ちなみに駅出てすぐ右に動物園。
1843年開園。歴史がすごい。

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ネロとパトラッシュ…

 アントウェルペンと言えば、
名作アニメ「フランダースの犬」。

こどものときに見たことあるような、
見たことないような。

夏休みにやってたような、
やってなかったような。

悲しいお話だったような、
切ないお話だったような。

そんな曖昧でありながらも、
記憶の片隅にはちゃんとある。

世界遺産にも登録されている
ノートルダム大聖堂の前に…。

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デフォルメされたオブジェが。
上に乗っちゃってますけど、
これ全然いい方。
大人も子どももこのオブジェの上で
飛んだり跳ねたり転がったり…。
気持ちよさそうに眠っているから
何でもありだと思っちゃうよね。
フランダースの犬は日本では有名だけど
ヨーロッパではそうでもないらしい。
すぐ横に6か国語くらいに翻訳された
フランダースの犬の紹介文の石碑は、
もうベンチ的な使われ方に…。

ノートルダム大聖堂前の広場にある
ショコラティエ「Nello」

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 隣のいービール屋さんのビール
「PATRASCHE」

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アントウェルペンまでは、
東京⇔高崎
博多⇔熊本
上海⇔蘇州
くらいの距離なのでまた行きたい。