旅の途上

オランダで「小学校教員になるまで」と「なってから」の足跡。

Day688 ~象の進化から考える~

象。それは動物園でも人気の陸上で一番大きな体を持つ哺乳類。

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では、これは?

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つぶらな瞳に、垂れた鼻、短い脚に、丸い体。私が捕食者の立場なら、簡単にハントできると思ってしまう。この生物の名前は、モエリテリウム(Moeritherium)象の祖先にあたる。水辺で水草などを食べていたらしい。もちろん、捕食者の格好の餌食でもあった。

そこで、生きていくための進化がはじまる。これは、フィオミア(Phiomia)高さは、1.4mほどで現代の象に比べるとまだまだ小さいが、体が大きくなり、牙を持つようになる。

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お次は、デイノセリウム(Deinoterium)高さは、3mほどになり、現代の象に近い姿になる。牙が下向きに生え、鼻が長くなり、背の高い木にアプローチできる。

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牙の生え方が前方向に変化するゴムフォセリウム(Gomphotherium)高さは、2.3mに落ち着いている。

 

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クビエロイウス(Cuvieronius)は、耳の大きさや体のバランスなどが現在のインド象に似ている。肩までの高さは3m。

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そして、マンモスによく似ているMammut(マムット)スイスのアウトドアファッションの会社名は、この生物からきている。高さは、3.1mで温かい毛皮で包まれている。

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ステゴドン(Stegodon)は、現在の象とほとんど同じ大きさで、高さは4m近くになる。牙が長いのが特徴。

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そして、最後はマンモス(Mammoth)現在の象の直接の祖先ではないが、絶滅した象の仲間。「巨大な~」という意味の比喩にも使われる通り、高さは6mにも及んだ。

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牙の長さが、5mに達することもあったという。

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このポールでマンモスの高さがわかる。ちなみに私は、下から2番目の白のゾーンの真ん中らへんだった。4人肩車してやったマンモスの頭頂を拝めるかどうかといったところ。

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つまるところ、現在相対的に強いと思われている存在でも、始まりがあるということ。また、始まりは強くはなかったということ。そして、進化は続いているということ。

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Day687 ~制限があるから道を拓ける~

イギリスに行く道中で、イギリスに関する歴史の本を読んだ。

ヨーロッパ諸国は、香辛料を得るために危険を冒して航海するしかなかった。なぜなら、東ヨーロッパから中央アジアまでは、オスマントルコが牛耳っており、経済力でも軍事力でもヨーロッパ諸国は敵わなかった。だから、陸路を避け、アフリカの喜望峰を回ってインドへと向かう航路で香辛料を取りに行った。

その中で、コロンブスがアメリカ大陸に到達した。あくまでコロンブスはアメリカ大陸をインドの東側だと考えていた。その偶然から、アメリカ大陸でポトシ銀山が発見され、ゴールドラッシュが起こっていく。オスマン帝国という強大な力を持った敵がいたからこそ、制限があったからこそ、新しい道が拓かれている。

イギリスも同じだ。一時は現在のフランスにまで領土を広げたものの失地王の不名誉な名前で有名なジョン王の時代に、ヨーロッパ大陸の領土を失う。しかし、名誉革命や産業革命を経て、カナダ、オーストラリア、香港、インド、アフリカなど、世界中に植民地を持つ大国となる。まさに大英帝国。

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しかし、イギリスが世界の覇権を握るまでになったのは、マグナ・カルタという国王の権限を制限し、立憲制のもとになる大憲章が生まれたことによる。国王の都合で勝手に税金を上げたり下げたりしにくくなったため、エリザベス女王の時代には国民からの税金だけではなく、奴隷貿易と海賊により強大な経済力をつけていく。やり方がどうだったかは別として、制限があったからこそ、議会制民主主義が発展したし、産業革命がおこるには必要不可欠だった経済力を持つことができた。

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第二次世界大戦直前にイギリス国王となったジョージ6世は、幼いころから吃音症だった。しかし、吃音症だったからこそ、第二次世界大戦を戦い抜くために国民の心に響くスピーチをラジオ放送からすることができた。

映画『英国王のスピーチ』予告編

第二次世界大戦中の首相であるウィンストン・チャーチルの映画のワンシーンで、戦い続けるか和平交渉かの決断に揺れるウィンストンに、妻がこんなことを言っている。

You are strong because you are inperfect.

You are wise becase you have doubts.

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そして、ウィンストン自身は、こんな言葉を残している。

Success is not final, failure is not fatal.

It is the courage to continue that counts.

いつの時代だって、道を切り拓いて歴史の表舞台に出てくる人は誰しも、弱い存在だったのかもしれない。ただ、勇気を持っていた。

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 (字幕版) - 予告編

Day686 ~話が通じるという喜び~

今日は、弟の「お土産にはGinがいい!」というリクエストを受けて、ランニングがてら酒屋さんに偵察に。

Ginのことは全く知らないので、どれがオランダのオリジナル商品かわからなかった。直前まで英語で聞くのかオランダ語で聞くのかどうしようか迷っていたけれど、オランダ語が先に出てきた!

Heb je Gin?(ジンはありますか?)
Welke Gin is originaal van Nederland?(どのジンがオランダ産ですか?)
Dit is souvenir voor mijn jonger broer. In Japan.(弟へのお土産なんです。日本の)
Ik ken niet over Gin. Ik vind bier.(ジンについては知らないんです。ビールが好きなので)

みたいな感じで、楽しいひと時だった。あとは、
弟に送りたいから写真撮っていい?とか
Rutte(そういう銘柄のジン)は、オランダの首相と同じ名前だね!とか
おすすめのビールはどれ?とか話した。

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最後は、弟に電話して、また来るね~!良い週末を!でバイバイ。

昨日は、図書館でいつも目が合う人に話しかけられて、お互い自己紹介して友達になった。Ali。パキスタンからオランダに来て、もう5年になるみたい。彼の奥さんはオランダ生まれのパキスタンの人で、小学校の先生らしい。Aliは図書館でオランダ語のセンテンスを読んで勉強しているらしくて、わからない文法や表現があると誰彼構わず聞きに行く。図書館にいく楽しみが1つ増えた。

Day683 ~ロンドン初上陸~

オランダとロンドンは驚くほどに近い。まだ行ったことがなかったのだけれど、自然史博物館にどうしても行きたくて、昨日から2泊3日の弾丸旅行を決行。

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費用:家⇔アイントホーフェン空港(オランダ)往復30€
   アイントホーフェン空港⇔ロンドン・スタンテッド空港 往復32€(保険込み)
   スタンテッド空港⇔ロンドンリバプールストリート駅鉄道 往復30£
   smart hotels(ドミトリー・大英博物館徒歩5分) 2泊19£(朝食別)
合計:62€+49£=14,500円くらい

ロンドンリバプールストリート駅に到着して思ったのは、東京に近いということ。東京都同じように人が歩くのが早く、忙しそう。都会って感じ。ロッテルダムよりも東京に似た雰囲気を感じた。ただ、世界で一番混雑する新宿駅や埼京線を利用していたので、ロンドンの地下鉄の夕方のラッシュは、快適にすら感じられた。そして、都会は人の流れに沿っているだけで自然と進んでしまうのが不思議です。まるでベルトコンベアーに乗っているような感覚でした。懐かしくもあり、不自由さも感じられた。

ロンドン市内の移動で便利なのがオイスターカード。バスも乗れるし地下鉄も乗れるし、券売機に至っては日本語表記もある。初めて一人旅したのは北京だったのだけれど、そのときは地球の歩き方が唯一の情報源と言っていいほどだった。少なくとも、海外でスマホを使っていつでも検索できるという状況にはなかった。

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いまは、ある程度街の交通手段と地図を頭に入れたら自由自在。その分、人に道を聞く大冒険も減るのだけれど。クレジットカードも使えるので、いまのところ現金はゼロ。Wi-Fiがつながるところ以外ではスマホも使わず。世界がぐっと近くなっていると感じた。

ということで、非常にスムーズにホテルに到着。

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スーパーマーケットでリンゴとクッキーと水を手に入れて、エールビールを飲みに。

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1人でロンドンでビールを飲む日が来るとは。ただ、仕事終わりの仲間たちと談笑する人々を少し羨ましく思った。

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フィッシュアンドチップスは美味しかった。

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非常に贅沢だけれど、いまは焼き肉が一番食べたい。笑

Day682 ~散歩する葉っぱ~

先週の金曜日は、オランダ全土で行われた教員ストライキがあったので、とみとロッテルダム動物園へ。動物好きの私としては、8歳の子どもよりテンションが上がる。

怠けすぎて、よくわからない格好で寝ているライオン、

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越えられる高さの柵(というか土手)を決して越えないプレーリードック、

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お互いの伸長を測る可愛い姉妹、

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どれも最高だったけれど、一番テンションが上がったのは「wandelen blad」
散歩する葉っぱ。
さぁ何匹いるでしょーか⁇

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Day678 ~結果よりもプロセスを大切にする~

今日は一旦カレーをお休みして、今週末に日本に帰る1人の男性と話をしたことを。

彼は、高校の時から合唱をはじめてバリトンというパートを担当していたらしい。メロディラインを引き立てるようなそんなパート。前面に出るわけではないけれど、ないと困る。それから、「あるのが当たり前で、ないと困るもの」に魅力を感じるようになったそう。

誇張することもなく、淡々と、しかし熱を持って話す姿は聞いていて心地いいものでした。そんな彼が、最近は「結果よりもプロセスがどうだったのかを大切にするようにしています」と話していた。自分の評価って、結果という飛躍したものではなくて、昨日の自分からどれだけ変化しているか、動いているか。それに尽きる。

Day677 ~カレーは、まだいけている~

昨日は、多少の恐怖があったが、いけた。
そして、今日の夕食もチャレンジしてみた。
fusilliのパスタを添えて。

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明日から、住所がトイレにならないことを祈って。

Day676 ~カレーよ、どこまでいけるのか~

1/24(金)の夜にカレーを作った。こくまろカレーの中辛だ。こちらでは、カレールーは高級食材。こくまろカレーが3.14€(約400円)もする。味覚が小学校時代からさほど変わっていない私は、カレーが大好きだ。だから月に1回はカレーを作る。

だって、カレーはオールシーズン美味しいし、毎日食べてもなかなか飽きない一人暮らしの味方だから。しかし、カレーの作りやすさに甘え、8皿分を全部作り、室温23℃ほどの暖かい部屋で36時間も放置してしまった。

1/25(土)の夕食の段階では問題なく食べることができた。

しかし、1/26(日)の昼にカレーを食べた。その時点で36時間放置している。腐った臭いはなく、前日に徹夜していたこともあり、危機管理能力が低下しており、何の疑いもなく食べた。

その結果、1/26(日)の夕方におなかを下した。その時は、徹夜のせいで体調がすぐれないのだろうとおもったが、その日の夜にまたカレーを食べようとして鍋のふたを開けたときに確信した。

このカレーはもう、腐っている。
明らかに臭い。
しかし、まだ5皿分は残っている……
「捨てるのか」、一瞬その言葉が脳裏をよぎった。
でも、そんなことできない!楽しみにしてたカレーが、まだ5皿分も残っている。
そして、今回のカレーの仕上がりは、しょうがとニンニクの絶妙なバランスにより、2020年最高の出来だった。(2020年で1回目のカレーだが)

そこで、私は調べまくった。
分かったことは2つ!

・カレーには加熱しても死なないウェルシュ菌が繁殖しやすいということ。
(12℃~50℃くらいでめちゃくちゃ増える)
・カレーを作った後の原則は、「菌をふやさない」
(増えてしまうと加熱してもしなないため)

しかし、これを調べている時点で、菌は増えている状態だった。
ここで再び「捨てるのか」の言葉が脳裏をよぎる。

私は決めた。できることをやってみようと。

そのあと、なるべくカレーを小分けして、冷蔵庫に入れ、食べるときは、フライパンでカレーが焦げ付くギリギリまで沸騰させた。というか炒めた。

1/27(月)の夕食で、普通に一皿分のカレーを頂いた。
24時間たっても問題なかった。

1/28(火)の夕食でも、普通に一皿分のカレーを頂いた。
いまちょうど食べ終わった後だ。
食中毒の不安はあるが、少しカレーを信じてみようと思う。

Day675 ~世界の教育課題について考えた夜~

久しぶりに徹夜しました。徹夜すると昼の12時頃から頭の回転が悪くなるのがすごくよくわかる。自分にとって徹夜はマイナスが多いなと再認識。

①翌日の生活リズムがめちゃくちゃ。(昼に少し寝て、その日は朝まで寝れない)
②食事が荒れる。(夜中にポテチ、明け方にカップラーメン、コーヒー飲み続ける)
③頭の回転が悪くなる。(翌日何をするにも判断力下がると思った)

 

でも、徹夜するほどのめり込めることがあるのはうれしいことでもある。昨日徹夜したのは、「世界の教育課題ってなに?」ということを調べていたから。

ネットで調べると、思っていた以上に情報が少ない。Googleで検索しても、2ページ目以降は、世界の教育課題ではない記事がちらほら出てくる。そんな中、2014年にマララさんと同じくノーベル平和賞を受賞したカイラシュ・サティヤルティ氏(児童労働の解法活動に人生をかけている方)のドキュメンタリー映画がYouTubeで無料公開されているのを見つけました。

映画のタイトルは、「The Price of Free」です。日本語の字幕もあるので、1時間27分の空いた時間があるなら、ぜひ。

The Price of Free

それと、世界の教育課題と、課題解決に向き合っている団体について記事を書きました。もしよければ。

teachforjapan.org

Day673 ~コップ一杯のコーヒーのお金~

今日は電車の中で、物乞いの人と出会った。メモには、仕事がなく、子どもが2人いることが書いてあった。オランダ語と英語で。私は現金を持っていたけれど、1€も渡さなかった。

どうして?

損した気持ちになるからだろうか?騙されている気持ちになるからだろうか?苦労して手に入れたお金だから渡したくないのだろうか?だから相手にも働けと言いたいのだろうか?メモの最後には、「I hoop that you understand my situation」と書いてあった。「だれかのために」とか「教育をもっと良くしたいとか」戯言にしか思えない。

自分の目で見たものを、信じることができない。本当に自分で判断しているのか?

自分がカフェでコップ一杯のコーヒーを飲むお金は、その家族の貴重な夕食に変わるかもしれない。そうでないかもしれないけど。次は、お金を渡してみたいと思う。コップ一杯のコーヒー分のお金を。

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